バーナムと一緒 -1-





季節は風薫る五月。
一頃よりもだいぶ夜明けは早まって、気がつけばカーテン越しの光でもずいぶんと室内が明るくなった。
時刻は六時五分前。
セットしてあるアラームが鳴るより先に目覚めてしまう朝が最近続いている。 そんな自分に苦笑を洩らしながらさらに頭を巡らせば、その原因が今朝もちょこんと布団の傍に座っていた。 小首を傾げ、きらきらと期待に満ちた眼差しで、無言のうちに起きろと『圧』を発する『彼』が。
「…おはよ。バーナム」
「ワオンっ!」
待ち構えていたような元気な返事に高耶が破顔した。
「今日もいい天気だな。散歩、行くか」
「ゥオン、オンっ!」
言わずもがな、高らかに賛同する声。
「……っしゃっ!」
つられるように気合を入れて、高耶も布団をはねのける。
今日も新しい一日が始まるのだ。
手早く着替え、顔を洗い、トイレを済ませる頃には、それまで足元に纏わり衝いていたはずの『彼』は、 ちゃっかり自分のハーネスを咥え、ドアの前で待ち構えていて。
「はいはい、相変わらずのお利口さんだよ、おまえは」
高耶は手早くハーネスとリードとを繋ぎ、七つ道具の入ったトートを下げて、日課になった朝の散歩に向かった。





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わんこと高耶さんの話を少々・・・
犬を飼った経験がないので、こうあればいいなあという願望と妄想だけで突っ走ることになりますが(おい)
あしからずごめんなさい。そしてどうぞよろしくですm(__)m





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